ワイヤー矯正について
ワイヤー矯正とは、歯にブラケットと呼ばれる装置を取り付けてワイヤーを通し、歯を引っ張って移動させる矯正治療です。金属製の装置は口を開けたときに目立ちますが、近年はセラミックやプラスチックなど目立ちにくい素材の装置も登場しています。
ワイヤー矯正の
メリット・デメリット
メリット
治療期間が短い
ワイヤー矯正は矯正力が強いため、比較的短い期間で歯を大きく動かすことができます。マウスピース矯正のように、装置を何度も交換する必要はありません。
取り外しの必要がない
ワイヤー矯正の装置は歯科医師でなければ取り外しができず、また矯正終了まで取り外す必要はありません。
豊富な実績がある
ワイヤー矯正の歴史は100年以上にも及び、圧倒的な実績がある矯正治療法です。
ほとんどの症例に対応できる
ワイヤー矯正は、ほぼ全ての歯並び・かみ合わせのトラブルに対応できます。また、歯科医師が調整するため、より適切に歯の動き方をコントロールできる点もメリットです。抜歯によってスペースを確保することで、歯を大きく動かす治療も実現できます。
デメリット
食事内容に制限がある
装置にくっつくガムやキャラメル、餅、硬いせんべいなどは避ける必要があります。装置が壊れたりむし歯の原因になったりします。
歯が磨きにくい
装置が邪魔で歯ブラシがすみずみにまで届かなくなり、むし歯や歯周病のリスクが高まる可能性があります。歯磨きのコツをお伝えいたしますので、ご安心ください。
口内炎ができることがある
ワイヤー矯正が口の粘膜を傷つけて、口内炎を引き起こす場合があります。
表側矯正
表側矯正とは、歯の表面に装置をつけるワイヤー矯正のことです。口を開けたときに目立ちますが、幅広い症例に対応できて短期間で歯を動かせるなど、さまざまなメリットがあります。
このような方におすすめです
- なるべく治療費を抑えたい
- 自分で装置を着脱するのが面倒
- 確実に歯並び、かみ合わせを整えたい
表側矯正のメリット・デメリット
メリット
幅広い症例に対応できる
表側矯正はほぼ全ての症例に対応できます。
装置が舌に触れない
歯の表側に装置をつけるため、舌に装置が触れて発音に影響したり咀嚼しづらくなったりすることはありません。
他の矯正治療よりも治療費を
抑えられる
裏側矯正と比べて安価な点も表側矯正のメリットです。
デメリット
装置が目立つ
口を開けたときに装置が目立つため、口元が気になる可能性があります。
歯を磨きにくい
装置は取り外せないため、歯ブラシがすみずみにまで届かず、むし歯や歯周病のリスクが高まることがあります。
唇が閉じにくい
装置は歯の表面に取り付けるため、口元が出っ張ったように感じて唇を閉じにくくなります。
目立ちにくいワイヤー矯正も
行っています
当院では、プラスチックやセラミックの透明で目立ちにくい装置にも対応しております。表側矯正のメリットを得たいが見た目が気になるという方におすすめです。口元の見た目を気にせずに矯正治療を受けたい方は当院までお気軽にご相談ください。
舌側矯正(裏側矯正)
舌側矯正は、歯の裏側にブラケットを取り付けてワイヤーを通し、歯を動かす矯正治療です。表側矯正が歯の表側に装置をつけるのに対し、舌側矯正は歯の裏側につけます。口を開けたときに装置が見えないため、口元が気になりません。
一方、歯の裏側は複雑な形状をしているため、装置の取り付けが難しい傾向があります。また、歯にかかる力も表側矯正と比べて弱いため、治療期間が長くなりがちです。
このような方におすすめです
- 矯正治療をしていることを周りの人に知られたくない
- 装置が目立たない矯正治療を受けたい
- 結婚式や面接などを控えている
- 口元にボリュームが出るのを避けたい
- スポーツをしているため表側矯正だと口の中を傷つける可能性がある
舌側矯正のメリット・デメリット
メリット
装置が見えない
歯の裏側に装置を取り付けるため、口を開けたときに目立ちません。
前歯を後ろに移動させやすい
舌側矯正は、固定源となる歯を後ろへ移動しやすいため、出っ歯の治療に適しています。
口の中を怪我するリスクが低い
口元に物が当たったり人とぶつかったりしても、装置で口の中を怪我するリスクがほとんどありません。
デメリット
費用が比較的高い
歯の裏側に装置を取り付けるのには技術が必要で、治療期間も長くなる傾向にあるため、費用が他の治療よりも高くなります。
発音がしにくくなる場合がある
装置が舌に触れて発音が悪くなる場合があります。慣れると問題なく発音できますが、発声を仕事にしている人は注意が必要です。
インプラント矯正
(歯科矯正用アンカースクリューを用いた治療)
歯科矯正用アンカースクリューと呼ばれる小さなネジのような装置を固定源にすると、歯をより早く大きく動かすことができます。また、従来の方法では対応できなかった症例にも対応できる可能性があります。
アンカースクリューを埋入するのは、歯根の間の歯槽骨です。レントゲンで埋入位置や角度などを十分に診査し、局所麻酔下で処置します。なお、アンカースクリューによる治療は、歯を失ったときに入れるインプラントと似ていますが、その仕組みや役割は大きく異なります。
歯科矯正用アンカースクリューの
メリット・デメリット
メリット
- 奥歯を後方に動かさずに出っ歯を引っ込めることが可能
- 従来では難しかった歯の移動ができる
- アンカースクリューを使用しない場合と比べて仕上がりが良い
- 歯を効率的に動かせる
デメリット
- 骨に定着しない場合は外れる恐れがある
- 指や舌で繰り返し触ったり清潔を保てていなかったりすると外れる恐れがある
- 治療途中で位置を変えるために再度埋入が必要になるケースがある
ガミースマイルの治療
ガミースマイルとは、笑った時などに歯ぐきが見えすぎた状態のことです。上顎にアンカースクリューを埋め込み、歯を上に移動させることで改善が期待できます。ワイヤー矯正よりもピンポイントで歯にアプローチできるため、治療期間が比較的短いことも特徴です。